適当日記

日常の瑣事を書いています。

奥付の取り方

以前に参考文献の挙げ方を書きましたが、そもそも自分が見た本について、いつ・だれが・どこから出版したものかどのように調べるのかと疑問を持つ方がいらっしゃるかもしれません。なので、今回は、そういった本の情報(書誌情報)が載っている箇所の見方を紹介したいと思います。

 日本で出版された本の場合、書誌情報は一番最後に載っています。この書誌情報が示されている箇所のことを「奥付」といいます。ここから、書誌情報を拾います。といっても、奥付のバリエーションは結構幅があるので、今後徐々に説明を書き足していきたいと思います。ちなみに、奥付は私家版(自分で作った本)以外には必ず付けられています。まず以下の図をご覧ください。橋本治氏の『これで古典がよくわかる』という本の奥付です。

f:id:nknnk:20190324080316j:plain

 この場合、この本が2001年に発行されて、2007年に14回目の増刷が行われたことが分かります。そして、いま手元にある本は、その14回目の増刷で刷られた本ということになります。

 増刷する際に、中身が若干変更されることもなくはないので(ほとんどの場合、誤字脱字の訂正)、奥付を見て、何刷なのかはチェックしないといけません。このことは、卒論などで本を引用する際に気を付けるべきポイントです。自分が見ている本が1刷(初刷)の場合は特に上記の問題は起こりませんが、増刷されたバージョンがないかどうかは必ず見ておくべきです。自分が引用する文章が、何刷からあるのかは重要です。「刷」のほかに、「版」があるのですが、それはまたのちに書きます。

 また発行年・増刷年などは、最近の本だと西暦(20××)などで示されることが多いですが、昔の本は和暦(昭和×年)で示すことも普通で、発行年が分かりにくいです。卒論で最後に参考文献として示す際は、西暦か和暦どちらかに統一して示します。