適当日記

日常の瑣事を書いています。

電車でのこと

このあいだ、電車に乗っていたときに起こったこと。近くに座っていたおじいさんが(自分は扉の近くに立っていた)、「最近温くなってきたね」と言った。一瞬誰に向かって言ったのか分からなかったので、自分は答えなかった。どうやら、隣に座っている若い女性に声をかけたようだ。その女性は驚いたように一瞬おじいさんの方を見て何も答えず、またスマホに視線を戻した。車内は沈黙し、気まずい空気が流れた。おじいさんは、明らかにどうしようか困っていた・・・

 

 誤解を招かないように言っておきますが、別にスケベ心があって、おじいさんは女性に声をかけたのではないと思われます(たぶん)。普通に、時間はお昼頃で本当にぽかぽか陽気な日だったのです。自分は、声をかけたおじいさんがいたたまれなくなりました。タイムラグがありますが、自分が答えようとも思いましたが、やめておきました。さらに変な空気になることを恐れたからです。それにしても、あの女性はなぜ「そうですね」の一言が出なかったか。急に話しかけられて驚いてしまい、うつむいてしまったのでしょうか。

 自分はまだ一応若者の範疇に属する年齢だと思いますが、(自分も含めて)若者は知らない人とのコミュニケーションをかなり苦手としているなと思います。新入社員が電話を取りたがらないのも、誰か分からない電話を取りたくないということなのでしょう。今はLINE電話があるので、めったに知らない番号からかかってくるということがなくなったことも一因かもしれません。

 SNSなどでのコミュニケーションは得意な若者はいるようですが、この差は何なのでしょうか。しかも、意気投合すればそれまで全く面識がなくとも会うこともあるらしいです。若者の心は分からない・・・(お前も一応若者やろが)。なんかこう若者のウチ・ソト意識には不気味なものがあります。ソト(面識のない人・知っているだけの人)の人には冷たいですが、ウチ(友だち等・自分が気に入っている人)の人とは気軽に触れ合うというよく分からない線引きがあるようで。SNSの炎上劇などもこの延長で、ウチの人にウケてもらうために、ソトの人に迷惑をかけてでも何かやりたいということではないでしょうか(すでに同様の発言はどこかにあるかもしれません)。このあたりにも、ウチ・ソト意識があるのでは。そう考えると、若者のいう「絆」とか「愛」などもウチ専用であり、ソトは適用範囲外なのかもしれません。以前誰かが、若者の「絆」というものは、適用される範囲があるらしいと書いているのを読みましたが、なるほどなと思ったことを思い出しました。自分の友だちが冗談めかして言っていた「ファミリー」などの言葉も空しく響きます。

 電車で起こったちょっとした出来事から話が飛躍しましたが、ふと思ったことを書いてみた次第です。