適当日記

日常の瑣事を書いています。

最近の雑感―最近読んだ本など―

 ずいぶん久しぶりに書きます。世間はますますコロナ騒ぎで大変なようです。私が住んでいるのは東海の田舎なので、特に騒ぎはありませんがティッシュなどは品切れになるわ、マスクはいまだに手に入らないわで色々と不便です。

 

 以前のブログを書いた時点ではコロナ感染者が0人だったのが、もう数人でているようで、今後増加する見通しです。大学生や、スポーツ選手、芸能人にも感染が広がっているようで恐ろしい限りです。でも、有名な人が感染したとなるとコロナの恐ろしさが今までよりも身に染みて分かるようになって、不用意な出歩きなどが減る気がしますがどうでしょうか。

 

 さて、私の職場ですが基本的に在宅勤務となっています。4月末までとりあえず大人しくしておけとのことで、大した仕事も振られず殆ど何もすることがありません。業績などは大丈夫なんだろうか。

 

 どうにも暇なので、国立国会図書館デジタルライブラリーをだらだら見ていたら、『電車百馬鹿』なる資料を発見しました。これは、式亭三馬(江戸時代の戯作者)の『古今百馬鹿』をもじったタイトルと思われるのですが、中々に面白そうなので読んでみました。この本は、大正九年(1916)に出版されたもので、電車によくいるバカな人たちを笑った作品のようです。しかも増訂二版とあります(笑)売れたのかしら?それとも冗談?

 

 ともかく、以下に表紙を貼っておきます。デジタルライブラリーで無料で見ることができます。もしよかったら覗いてみて下さい。きっとフフッと笑うと思います。

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『電車百馬鹿』表紙

 芝雷山人とは誰なんでしょう。調べたら分かるのかな。付録で「電車に関する不平・電気鉄道取締規則・電気に関する注意心得」なるものもあります。左上には稲妻の絵がありますね。まだ全部を読んだわけではありませんが、様々な「馬鹿」が紹介されています。はっきり言って、電車で見かける馬鹿は大正も令和も変わらないように思いました(笑)いるいるこんな人!

 

 自分は大阪に住んでいたころ、電車で見かける馬鹿な人たちが心底嫌いでしたが、この本を読んでなんだか許せるようになった気がします。昔からいたんだなこんな人と思って。そんな人にムキになっていた自分のことがなんだかおかしい。なんだかあほらしい。心にゆとりを持たせてくれる本です。芝雷山人とはどなたか存じませんが、ありがたい。参考までに、一番最初の本文を新字体に戻して翻刻をしてみます。

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一人目の馬鹿。かなり辛口である。

1 車内の掃除不行届にして塵埃舞上るに平気なる従業員の馬鹿

  賃銭値上げなら車台を多くし従業員の監督を励行し、万事面目一新大改良を要するよ、値上げ丈け(だけ)の充分の責任を尽さなくてはいけない

 

 大正時代はどうも駅員が不真面目だったようですね。車内が汚れていても知らん顔ということでしょうか。確かに腹立ちますね。ただ、今の駅員さんは皆真面目にやってくれてると思います。掃除は専門の人がいますしね。因みに、あとの小さい字は雑誌などで見聞きする不平不満だそうです。冒頭の附言にあります。それではこの辺で失礼します。