適当日記

日常の瑣事を書いています。

令和

新しい元号が決定しました。自分は会議中で、菅官房長官の記者会見は生で見られませんでした。新元号は「令和」です。漢音で読んで「れいわ」。元号は呉音では読まないのらしい。最初、なんとなく「りょうわ」と読んでしまいました。

 今回の新元号は確認されうる限りで初めて国書から取られた元号とのこと。『万葉集』巻五の梅花歌三十二首並序というところから取ったということです。序の文章なので、歌そのものではないのですね。手元の『万葉集』*で見てみますと、

天平二年正月十三日、萃于帥老之宅、申宴会也、于時初春月気淑風・・・

 とあり、確かに後ろに今回の二字、「令和」が確認できます。また、この漢文は、王羲之や文選の文章を下敷きにして、日本人が書いたとされています。とすると、今回は国書から元号を作ったとはいえ、源は漢籍(中国の書物)にあるということになります。令という字には「良い」との字義があり、良い月に良い気が満ちて風は和らいで・・・ということで、なんだか縁起がよさそうです。

 令和はどんな時代になるのでしょうか。争いの無い平和な良い時代になることを願うばかりです。元号が変わるときに、SNSがこれだけ発達していた時代は初めてのことで、ネット上でもいろいろとにぎわっているようです。なんか最後は行く年くる年みたいになってしまいました。

*佐竹昭広・木下正俊・小島憲之編(1998)『補訂版萬葉集』塙書房